あなたはわたしのたからもの:01



※ジノもルルーシュも別人です…すみませんっ;
※いきなりエロですので、ご注意くださいませー!
※ジノと女性の絡みがあります。
というか女と男の性描写があるので…自分ではあまりそう思いませんが、若干生々しい描写もある?かもしれませんので、そういうのがダメな方はご遠慮くださいませ;
※あとジノがかなり女性に酷いので(ルルーシュにも酷いですが)、そんなのジノじゃない!というお方もご遠慮された方が良いかと…!;












『ほら、今日からこれはお前のおもちゃだよ、ジノ』

彼の父親がそう言って、彼が嬉しそうに自分に微笑みかけた、その瞬間からルルーシュ・ヴィ・ブリタニアはただの『ルルーシュ』となり、そうして彼の数多い持ち物のひとつとなった。
気まぐれな彼の気分次第で笑い、泣き、そして彼が飽きれば、死ぬ。
彼の意に添わぬ行動はけして取ってはならないし、彼以外の何に思いを向けることも、彼から目を反らすことすら許されない。
ルルーシュは熱った身体を小さく震わせながら、甘い吐息を吐いた。
どんなに辛くとも、それが主人の与えるものであるならば、歓喜して受け入れねばならない。
そう、丁度今この時のように。

「ん……っ…く、…ぁ……ひ…ッ」

「んーどうしたのかなぁー、ルルーシュは?
さっきから随分辛そうだけど?」

身体の上で淫らに腰を振る女に全く頓着することなく、ジノ・ヴァインベルグは涼しげなみずいろの双眸で潤みきったアメジストを見つめた。
わざとらしく尋ねてくる薄い口許は、さも愉しそうに吊り上がっている。
そう望み、仕向けたのは他でもない彼であるくせに。
ルルーシュの潤んで深みを増した紫の瞳が、僅かな憤りと屈辱とを含んだ、強い意思の光を宿して煌めいた。
しかしそれは、いつものように、すぐに後を襲う諦めに沈んで消える。
一瞬だけ強い視線で彼を射抜いた紫電の瞳に、ジノが満足そうにニタリと嗤った。
ダメだ。彼の興味を引いてはいけない。
わかっているのに。
ルルーシュは己の失態に軽く唇を噛んだ。
何でも簡単に手に入れてきた彼は、どうやら自分の思い通りにならないものほど興味を引かれるようだった。
そんなことはけして短くはない付き合いの中で嫌というほど教えられたというのに、今だに彼の些細な戯れにすら反応してしまう自分が忌々しい。
どうせ反抗しても彼を喜ばせるだけだ。彼から逃げられはしないというのに。
彼のものになった経緯を思い出して、ルルーシュはその整った眉を寄せた。
母を殺され、日本に人質として送られた哀れな皇子と足と目の不自由な皇女は、しかし僅かな時を過ごした後、すぐにブリタニア本国へ連れ戻されることとなった。
何故か。
簡単なことだ。ナイトメアフレームすら持たない極東の小さな島国の侵略を、皇帝が決定したからだった。
そうと決まれば、わざわざ人質を置いておくこともない。
曲がりなりにも皇族なのだから、他に使い道はいくらでもある。
結局、戦争になることはなかったが(日本の時の指導者たる枢木ゲンブが謎の死を遂げ、日本は為す術もなく降伏することとなった)、しかしルルーシュたち兄妹の立場が不安定であることには変わりない。
そこへ、元々の後見であるアッシュフォードを押し退けて救いの手を伸ばしてきたのが、名門貴族としてブリタニア中枢に君臨するヴァインベルグ家だった。
ジノの父親であるヴァインベルグ卿は、ルルーシュがジノの従属になることを条件に、兄妹の一生の生活の保証と、ナナリーへの最新医療の提供を約束した。
今のままで特に利用できる機会もなければ、弱肉強食の宮廷ではいずれ廃嫡され皇位を没収されるのは目に見えていたし、何より莫大な費用のかかるナナリーのための最先端治療はルルーシュにとって喉から手が出るほど欲しいものだった。
ヴァインベルグ卿が何故、庶子の出とさげすまれているルルーシュ達を助けたのかは分からない。
おそらく皇族として何らかの利用価値があるかもしれないという打算もあっただろうが、継承権の低いルルーシュ達に然程それを期待できないことは歴然だった。ジノがそう望んだというのが一番の理由だろう。
ヴァインベルグ卿が、何でもそつなくこなし、成績も運動神経も優秀な四男坊を溺愛していることは有名だ。
必死で努力する兄達を差し置いて跡継ぎにと望まれながら、ジノはそれを嘲笑うかのように軍に入り、挙句ナイツオブラウンズにまで昇りつめてしまったのだが。
ジノが何故、ルルーシュを従属にと望んだのかも分からなかった。
宮殿にいたあの頃、ルルーシュの友達はジノしかいなかった。
ジノもそう思ってくれていると、ルルーシュは信じていたのに。
従属というのは、主人の身の回りを世話する従者のようなものだが、厳密に言えば、違う。
強者こそ正義、を国是とするブリタニア貴族の悪習だ。
侵略エリアだともっと顕著な扱いだろうか。
端的に言えば、専任の奴隷のようなものである。
公に主従の扱いをされることはないが、暗黙の了解とされていた。
身の回りの世話から、主人に望まれれば夜の伽も、交渉の道具にすらなる。
主人の命令には絶対服従しなければならない。それが、従属と呼ばれる者たちだ。
侵略エリアの奴隷達と違うのは、多少小綺麗な格好と、主と同じ豪華な食事を与えられることくらいか。
ブリタニア人が、ブリタニア人を使役する。
ここではブリタニアの人間同士でも平等ではない。それがブリタニアという国だった。
貴族が権力誇示のため、より低い身分の貴族や没落した貴族を従属とすることは珍しくなかった。廃嫡され後ろ楯を無くした皇族が従属となることも。
幼いながらもそれがどういうことかは分かっていたが、ルルーシュは伸ばされた手を取った。
そうするより他なかった。
大貴族たるヴァインベルグを袖にして、アッシュフォードの世話になることはできない。
面目を潰されたヴァインベルグは、アッシュフォードを潰しにかかるだろう。これ以上アッシュフォードに迷惑はかけられなかった。
何より、自分が犠牲になることでナナリーのためになるのなら。
いかなヴァインベルグとて、目も足も不自由な哀れな少女に無体な真似はしないだろう。
自分一人が耐えて済む話ならば、喜んでこの身を捧げよう。
心を許した人間に裏切られた憤りと屈辱と、そして深い悲しみの全てを飲み込んで、ルルーシュは選んだ。
案の定、数年も経たないうちにルルーシュたちは廃嫡され、ルルーシュは自分の選択が間違っていなかったことを知った。
今も後悔はしていない。
そう、全ては己が選んだことなのだから。
選んだのは自分なのだから、彼に逆らう権利などない。
だから、ルルーシュは待っている。
彼がルルーシュに飽きてくれることを。
例えそれが、死を意味しているとしても。
内情を知りすぎている自分を、ヴァインベルグが生かしたまま手放すことはないだろう。
それでも構わなかった。
その時、初めてルルーシュは自由になれるのだから。
ルルーシュに許されるのは、ただ待つことだけだ。
だから、彼が興味を無くすように振る舞わねばならない。
ルルーシュはいつものように己を戒めた。…が、すぐにその思考は散らされることとなった。
先程、彼の手によって身体の奥深くに埋め込まれた異物が、突然ぶるりと熟れた内壁を擦り上げたからだ。

「あ、…あああああっ!……ひっ…ぅ……ン……アア…ッ!」

瞳を大きく見開いて、そのしろく細い喉をのけぞらせる。
それまで必死でこらえていた、悲鳴のような矯声が上がるのを止めることができない。
なんとか思考を続け、気を散らして理性を保とうと努めていたが、もう限界だった。
体内に異物を押し込まれる時に、奥の奥まで執拗に塗り込まれた潤滑油。
塗られてすぐに、焼けつくようなほてりと、強烈な痒みを感じたそれは、おそらく強い催淫性のある物質が含まれているのだろう。
ルルーシュはいやらしいなあ、まるでお漏らししてるみたい、と笑いながら大量に塗りつけられ含まされたそれが、身動きする度にとろり、とやわい内股を伝うのが自分でも分かった。

あつい。かゆい。たまらない。
もっとふとくて、おおきくて、あついもので、つよくなかをこすって、つきあげて、このかゆみをいやしてほしい。

一度意識してしまうと、耐えられなかった。
頭が真っ白になり、気を抜けば本能に支配されそうになる。
それまではなんとか抑えていた欲求が、突然刺激されたせいで触発されて、身体の奥が騒ぐ。
含まされた小さなローターだけでは物足りない秘孔が、もっと確かな感触を求めて、きゅん、と収縮した。
遠隔式のローターのリモコンを長い指先で弄びながら、ジノがくすりと無邪気に微笑んだ。

「そーんな物欲しそうな顔しちゃって。」

「……う…ぁ………」

「何が欲しいの?
ね、ルルーシュ。ちゃんと言ってくれなくちゃ、私には分からないよ?」

あえぐように微かに唇を震わせて――しかしルルーシュは、ふるり、と力なく首を振った。
へえ、と底の見えない、深い深い海の色を湛えたジノの瞳がゆうるりと細まる。
彼が何を求めているのかは分かっていたが、それを躊躇なく口にするには、ルルーシュの中に残された理性の最後の一欠片が邪魔をした。

「…強情だなあ。ま、そこがルルーシュの可愛いトコなんだけど」

「ひぁ、あ……っ………ぅ…ん!」

ブルブルと、それまで動きを止めていたはずのローターが再び激しい振動を始める。
今度はすぐ止まる事なく敏感な後孔を苛み続けるそれに、ルルーシュは華奢な肢体をビクリと大きく震わせた。
彼の寝そべる寝台に正面から向き合う形で椅子に座らされているから、ジノにはルルーシュがしろい肌を上気させて羞恥に全身を震わせているのがよく見えていることだろう。
下肢の淡い叢の中で控えめに存在を主張しているルルーシュ自身が、黒いリボンに戒められた痛々しい姿で涙を溢れさせながら、ふるふると揺れているのが更に羞恥を煽る。
後ろ手に椅子の背もたれをぎゅっと握るが、何一つ身に付けず無防備に晒されている肌が心もとなかった。

「ねえ、ルルーシュは本当に何もいらないの?」

「きゃあっ」

「ねえ、本当に…?」

悪戯っぽく嘯きながら瞳で笑って、ジノは夢中になって腰を振っていた女の身体を掴んだ。
繋がったまま、ルルーシュの方へ女の身体をくるりと回す。
女が驚きに悲鳴を上げるが、始めからルルーシュだけを見つめているジノの視線は一瞬も揺らがない。
しかし、ルルーシュの動きを一つ逃さず見つめているジノの視線に気付くことなく、正面から女と向き合う形になってしまったルルーシュは思わず瞳を反らした。

「ダメだよ。」

しかし、拒絶を許さない絶対の響きを持った主の声に、強く引き戻される。

「……ッ………」

「ルルーシュは、ずっと、私を、私だけを、見ていなくちゃ、いけないんだ」

ニッコリと笑みを浮かべて、まるで幼子に言い聞かせるような口調で一言一言噛んで含めるように、ジノがゆったりと言った。
何故かその笑みにぞっとするものを感じて、ルルーシュは何かに急かされるように小さく頷く。
それを確認してジノが瞳を甘く緩めた。

「そう、それでいい。いい子だね、ルルーシュ。
…ねえ、ルルーシュ。本当に私が欲しくはないの?」

先の得体の知れなさはなりを潜め、子供のように無邪気に小首を傾げて、ジノはルルーシュに向かって女の股を大きく広げて見せた。
ぐちゅり、とジノが腰を突き上げる。

「あんっ」

女が髪を振り乱しながら悦びの声を上げた。
赤黒く怒張した太いそれを、愛液をだらだらと垂らしながら女陰が美味そうにくわえているのがルルーシュの目にまざまざと映る。
その光景は、どちらかと言えば潔癖なルルーシュにとって、グロテスク以外の何物でもない。
けれど、頭の中では嫌悪しながらも、何故かルルーシュの喉がゴクリと音を立てた。
その事実すらも否定するように頑なに首を振るルルーシュを、ジノは嘲笑した。

「嘘つきだなあ、ルルーシュは。
本当は、コレが欲しくて堪らないくせに。
こうやって、」

言いながらぐちゅぐちゅと腰を揺らす。女がよがって豊満な乳房を揺らした。

「奥まで突いて、擦って、ぐちゃぐちゃに犯してほしいくせにさあ?」

否定したいのに、見たくなんかないのに、けれど吸い寄せられるように視線を離せない。
ルルーシュは、己のうちで、もう一人の自分がぞろりと身をもたげるのを感じた。



















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2008.07.26