※またいきなりエロです…毎度毎度ごめんなさい(死




所詮はボクのもの:01



お題配布@BLUE TEARS









「……ライ、起きて………ライ…」

「ぅ……ん…?」

ちゅっちゅっと顔中に甘いキスの雨を降らされて、俺はゆっくりと意識を浮上させた。
まだ眠い目を擦りながら隣を見遣れば、とろけそうなほど甘く微笑む紅い瞳にいきあたる。
俺と目を合わせると、ギアンは嬉しそうに破顔した。

「おはよう、ライ。今日もすごく可愛いね」

「…………ばーか」

「うん、むくれてても可愛い。大好きだよ、私のライ…」

「……もう、何なんだよ朝っぱらから!」

「ライが起きるまですごく寂しかったんだ、あまりつれないことを言わないでおくれ。
もちろん、ライは寝顔も可愛いけどね」

そんな馬鹿なことを言って、まだ毛布に包まったままの俺をギアンがぎゅっと抱きしめてくる。
窓からはやわらかな陽射しが差し込み、小鳥達の楽しげな囀りが静かな室内まで届いていた。
いつもと同じ、のどかで平穏な朝。
ギアンがこちらが赤面してしまうような甘い台詞を平然と俺に囁くのも、いつものことだ。
それに表面上は呆れてみせながら、内心嬉しく思っている俺がいることも。
いまだかつて俺の一体何処がいいのかさっぱり分からないが(ギアンは顔を見るなり可愛いと連発するが、生意気だとよく言われる、しかも男の俺を可愛いなんて目がおかしいんじゃないかと思う)、甘い言葉の数々が俺への愛情を表していることには間違いない。
俺だって熱心に愛を囁いてくるこの男のことが好きなのだから、こっそりと口許が緩んでしまうのは仕方がなかった。
しかし、いつまでもこうしてベッドでじゃれあっているわけにもいかない。
今日も宿を開ける準備が待っている。…といっても、ランチの下ごしらえぐらいしかないのだが。
けれども料理には多少自信があるため、下手に手を抜くようなことはしたくなかった。
そろそろ支度を始めようかと身を起こそうとして、俺は、臀部をさわさわと撫で回す不穏な手の存在に眉を顰めた。

「……………ぎーあーんー?」

「…ん?なんだい?」

不埒なその手の持ち主は、背後に暗雲を漂わせてにっこりと笑顔を浮かべる俺にも素知らぬ顔で、白々しく聞き返してくる。
昨夜の情事の後、そのまま気絶するように眠りに落ちた俺は、当然ながら全身に一糸も纏ってはおらず。
剥き出しの尻をいやらしく揉みしだかれて、思わずあらぬ声をあげてしまった。

「やぁっ……ん、は…ぁ………もっ、ふざけるのはやめろよ‥っ!
昨日もさんざんやっただろ!?」

「あれぐらいじゃ、全然足りないよ。ライが足りない」

「ちょ、…はあ!?」

あれだけ激しく俺を攻め立てた本人の言葉とは到底思えない台詞に、顔が引き攣る。
あれ以上って…一体俺はどうしたらいいんだっつーの!
あげく、俺が足りないとか電波な言葉までかけられて、嫌な予感が俺を襲った。
ダメだ…このままじゃあいつのペースに乗せられて、なし崩し的にコトを始められてしまう…。
ギアンはこのトレイユの街の近くの研究所で、召喚術の研究をしている(らしい。詳しくは知らないが、自分でそう言っていた)。
俺は決死の覚悟で最後の抵抗を試みた。

「ほらっ…!ギアンだって、もう研究所に出勤する時間だろ…?
こんなことする余裕なんかないんじゃないのか?」

「今日はもう、いいんだ。
…そんなことより、私はライとこうしていたい」

「もういいって……俺だって、宿の準備とか、いろいろあるし…」

「どうせ宿泊客もいないし、昼の下ごしらえだけだろう?」

痛いところを突かれて、俺はムッと頬を膨らませた。
全くギアンの言う通りではあるのだが、そう指摘されても当然面白くはない。
忙しいのは昼時のランチタイムだけ。宿泊客は年に一人か二人入ればいい方だ。
それが今の俺の宿の現状で、少ない稼ぎながらなんとか切り盛りしている。
怪しい仕事をしているくせに、何故か稼ぎのいいギアンに頼ることもしばしばで、なかなか頭が上がらないのだが…。
利益があがらないとネチネチ嫌味を言われるのは、あのオッサンだけで十分である。
…………………あれ、あのオッサンて誰だっけ……?
そこまで考えて、不意に浮かんだ疑問に俺は首を軽く傾げた。

「私は今すぐライとしたいよ。たっぷりライを愛したい、ライに愛されたい。
……ねぇ、やっぱりだめかい?」

しかしギアンのねだるような甘い声に、俺の意識はすぐに引き戻されてしまう。
些細な疑問なんて、跡形もなく消し飛んでしまった。

「………もう、ほんとにしょうがないやつ」

俺を溺愛するこの男についつい甘くなってしまうのも、いつものことで。
俺は甘やかしすぎるといけないと思いながらも、甘い苦笑を浮かべながら、仰向けになったギアンの身体の上に乗り上げて目の前の薄い唇に軽いキスを一つ、落とした。
了承の意を汲み取ったのか、ギアンの口許が嬉しそうにしなる。

「あいしてる。大好きだよ、ライ」

「…もうしってる」

俺達は共犯者の笑みを浮かべながら、どちらともなく深く唇を重ねた。
さんさんと明るい光が差し込む寝室に、ちゅくりと濡れた音が響く。
朝っぱらからの淫らな行為の始まりに、俺の頬は熱くほてった。

「んっ………ゃ…あっ………ふぅ…む…はっ、ぁ‥」

ギアンの与える官能的なキスに、頭の芯がぼうっとなる。
尻を這い回っていた武骨な手の平は、やがて割れ目を撫で上げると、淫らに色付いた蕾のふちをくるくると指で辿った。
昨日の情事の名残を残した身体はすぐに熱をともし、そこは甘い期待にきゅんと収縮してみせる。

「かわいい……」

唇を合わせたまま、吐息で甘く囁かれて、俺は顔を耳まで真っ赤に紅潮させた。
まだ陽も高いうちからいやらしく震える自分の身体が、恥ずかしくてたまらない。
しかし、つぷりと唐突に指を突き入れられて、すぐにそんな思考は続かなくなった。

「ひぁ‥っ!……ゃ、…はあ‥…ぁっん…ぅ……や‥っ」

俺は思わずくちづけを解いて、短い喘ぎを漏らしてしまう。
ヒクヒクと淫らに震えるそこは、昨日散々なぶられていたせいですっかり赤く腫れてしまっていた。
中に何度も注がれたもののためか、まだしっとりと濡れそぼっていて、乾いた指でも易々と呑み込んでゆく。
両手の人差し指で蕾の入り口を広げられて、とろりと中のものが流れ出す感触に、俺は背筋を甘くわななかせた。

「ほら…わかるかい?
昨日、私がたくさん君を愛した証がこんなに溢れてきてるよ…もっともっとたくさん注いで、ライの中を私だけでいっぱいにしてあげようね」

「……ばっ…か、……も…ン…な恥ずかしいこと……んっ…ぁ………ぃ…うな…よぉ…っ」

そんなことしなくても、もう俺の中はギアンのことだけでいっぱいなのに。
ギアン以外のことなんて、何も考えられないのに。
自分でも馬鹿みたいだと思うような甘い言葉が頭に浮かんで、俺はいやいやをするように首を振りながら目の前の逞しく鍛えられた胸板に顔を埋めた。
自分のなまっ白くて貧弱な胸と比べて、同じ男のはずなのにあまりの違いに悲しくなる。
けれども、俺はいくら鍛えてもギアンのように厚い胸板や割れた腹筋にはならないのだ、体質の違いだから、こればっかりは仕方がない。
おまけにギアンの身体には全身至る所に生々しい傷痕が残っていて、それが彫像のように整った身体をさらに精悍に見せていた。
その傷については、ギアンは苦笑するばかりで何も答えてくれなくて、何故そんなものがあるのか俺は知らない。
知らなくていいとも思う。
知られたくないようなことを無理に聞き出そうとは思わないし、ギアンが言いたくなったときに言えばいい。それで、いい。
さすがに、ライはそのままで十分可愛いからもう鍛えなくていいよ、なんてのうのうとのたまわれた日には絞め殺してやりたくなったものだが。
しかし、そんな風に俺が思考を他所に飛ばしている間にも、ギアンの不埒な手の動きは止まらなかった。
片方でぐちゅぐちゅと秘所を掻き回され、もう一方は緩く反応し始めていた前の屹立に延ばされる。
ゆるゆると擦りたてられて、俺はその直接的な刺激に高い嬌声をあげた。

「きゃう…っ!……やっ……ぎあ‥ん‥‥ぁっ…‥アァッ‥…」

「ライは口でされるのと、手でされるのと、どっちが好き?
好きなほうでやってあげるよ」

「……やあ‥っ……そ、なこと‥…ぅ‥いえな‥…」

「そう?じゃあこのままだね」

そう意地悪く笑うと、ギアンは俺をいじくっていた手を離してしまう。
あとちょっと、というところで快楽を取り上げられて、俺はギアンを潤んだ瞳で睨み付けた。

「もっ…ぉ……ぎあんの、いじわる………」

「私はライにだったらものすごく意地悪にも優しくにもなれるんだよ。」

俺のうらみがましい視線にもどこ吹く風で、ギアンはにっこり笑っている。
この調子じゃ要求をのむまで譲ることはないだろう。
俺は恥ずかしさを抑えながら、小さく呟いた。

「……………………くち」

「聞こえないなぁ」

「…っ!だから……くちって……ぁっ…ゆって……る……!」

「ん…でも、ライはなかなか素直になってくれなかったからなあ………少し恥ずかしい思いもしてらわないとね?」

「………ぇ…?」

その言葉が信じられなくて、驚きに目を丸くする。
これ以上、どう恥ずかしくなれというんだ?
しかし続くギアンの言葉にその意図を察して、俺は今度は瞳を怒りに吊り上げた。
言わせただけではあきたらず、人に何をさせるつもりかこいつわ‥!

「お尻をこっちに向けて、私の顔をまたいで。
それとライの小さいお口で、私のものも可愛がってくれないかな?
ライだけが気持ちよくなるなんて不公平だろう?」

「………ぜったい、やだ…!」

ギアンは互いのものを愛撫できるという、あのポーズを取らせる気なのだ。
一度させられて以来、あまりの恥ずかしさに拒み続けてきたそれを、しかも何もかもが丸見えになってしまう明るいうちからさせられるなんて、絶対御免被る。
しかしニヤニヤと笑いながら下肢の切迫した状況を指摘されて、俺はうっと息を詰まらせた。

「…したくないなら、私は別に構わないよ?
でもそのままで、ライは大丈夫なのかなあ」

「………ううう……。
わ、わかった……そのかわり、今日はもういれちゃダメだからな…っ!」

「…ふーん?」

生来の負けず嫌いか、やられっぱなしは気に食わない。
挿入禁止というなんとも情けない方法ではあるが、なんとかやり返した俺は、ギアンの考え込む様子に少しだけ溜飲を下げた。
調子に乗りすぎているのだから、このぐらいしてやっても別に構わないだろう。
それに、もしかしたらあの体勢もしなくてすむかもしれない。
謝ってきたら許してやってもいいし…俺だって、その、ギアンとするのは嫌いじゃないし…。
すっかりその気になってしまっていた俺は、あっさり了承するギアンに驚きの声をあげた。

「わかった。私が挿入しなければいいんだね…?
じゃあ、早くお尻をこちらに向けて」

「えっ……?」

「ライ」

いつもは執拗に挿れたがるくせに……。
小さく舌打ちするが、条件を出したのは自分なのだ。
従うより他はない。



















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2007.01.19